新たなる敵
メインで使っていた、エンソニックのキーボードKT88が故障してしまったので、
YAMAHAのマスターキーボード、KX8を購入。
今を去ること20年ほど前、マスターキーボードといえばKX88が思い浮かぶほどの名機だったので、
その「KX」を冠した後継機、KX8なら間違いはないだろうと、ほぼ何も調べずに購入。
それが思わぬミスに・・・

まず88鍵で、ウェイテッド、CUBASE Ai4までついて、価格が安かったことが決め手なのだけれど、
いざ届いて使用してみると、音源搭載してないくせに、結構大きい!
無駄なでかさである。
初期設定のアルペジエータープリセットは、ほぼどれもしょぼいし、(まあ使わないけど)
昔実家にあったエレクトーンの自動伴奏機能に毛がはえた程度。

MIDIマスターを期待していたが、本体にも書いてある通り、これはMIDIマスターではなく、
「USB」マスターなのだなということが使ってみてわかった。
なので、MIDIマスター機能を期待して文句を言うのはお門違いかもしれないが、
ここまで機能を限定してしまうのなら、KXの後継機としてではなく、違う機種名にしてほしかったなあというのが本音。

DAWをある程度本体側から操作できる点は便利なのかもしれないが、
KX8から、ハードウェア音源を操作するということに関しては、もう使えないに等しい機能である。
KXエディターを試していないので、まだどれほどまでに使い勝手がよくなるかは不明だけど、
とりあえず買ってすぐには使えない。そんな印象。

大体プログラムチェンジがINC、DECしかついていないので、こんなもので、ステージでの使用は不可能である。(音色3つくらいしか使わないとかいうのなら話は別だが)

しかも、鍵盤の半分がピアノの音で、下半分がベースというようなスプリット機能も、説明書には一切書いていないので、使えないようである。

まあ音源側で設定して呼び出せばよいのだけど、その音色を呼び出すボタン、機能面が貧弱すぎて、瞬時にいろいろな音色を呼び出すことが不可能・・・

第2に、ボリュームペダルが使えない!
めったにオルガンなんかを弾くことがないから、ダメージは少ないが、88鍵マスターとして、最低限必要でしょ。(CCでボリュームをいじくれるつまみはあるが、両手がふさがっていると当然使えない)

第3
これが個人的には一番痛いミスだけど、アフタータッチ機能がない!
これなくしてマスターといえるだろうか。今まで、どんなに安いキーボードを買っても普通についていたので、まさかないとは思わなかった。

第4ベロシティーカーブが用意されているが、パターンが少なすぎ!
もう少し細やかな設定がほしい。

第5
便利なのか不便なのかわからない、バスパワー電源。
機材群は、パワーディストリビューター(簡単に言うと一括で電源をON,OFFするスイッチ)で、電源のオンオフをするんだけど、いったん電源が切れた後、バスパワー電源でもう一度立ち上がる。
まあ、ここまではいいんだけど、PCの電源を切っても本体の電源が切れない。
結局、本体裏側のスイッチをオンオフすることになる。


上記にあげたとおり、MIDIマスターとして使うのであれば、まったく使えない代物であるが、
パソコンと連携するなら、使いやすいんでしょうね。
まだぜんぜん、使い方がわかっていないので、操作に慣れるところまでいっていないんだけれども。

タッチはこの価格帯ならいいほうじゃないかな?
以前もってたクラビノーバのタッチのほうが、当然よかったのだけど、
あっちはかなり高価だったので、比較対象にはならない。
昔、型番は忘れたけど、ローズのエレピがスタジオにあって、そのタッチがひどいのなんの。
それを弾きなれてるから、タッチは、あまり気にしないほうです。
ピアニッシモで、ピアノの音色を弾くと、違和感あるけど、
ピアノ弾きたければ本物弾くので、このマスターにこだわらなければタッチはぜんぜんOK。
KXの軽い鍵盤のものは評判悪いみたいだけど・・・

謎がひとつ。
自分が得意としていたフレーズで、単純な動作の早弾きフレーズなんだけど、
それが、この鍵盤では出来ない。
エンソニックのKT88 では普通に出来るのに。
エンソニックのものより多少タッチが重いけど、これくらいのタッチの差で出来ないのは謎である。


そんなこんなで、この鍵盤のタッチにもまだなれていないし、機能面もよくわからないので、
悪戦苦闘中です。